たどり着いたら、そこにはいつも笑顔があった

 映画と戯れてもう何年になるだろうか。有志が集まって映画祭を始め21年が経ちました。昨年は、20年を総括した記念誌を制作しました。ページを開く毎に脳裏に浮かぶものがあります。ゲストでおいでいただいた映画関係者の方々、上映作品との想い出、足を運んでいただいたお客様、そして実行委員のメンバー、それぞれの顔がそこにあります。函館の街を去ったメンバーもおります。20年があっという間だったのか、やっとたどり着いた20年なのか・・・。
 支援していただいている企業や個人の方。そして毎回足を運んでいただいている市民の方や遠方から来ていただいている映画ファンの方。ここまで来るのに数え切れない方々のお世話になってきました。あらためて感謝を申し上げたいと思います。
 昨年は、第6回シナリオ大賞の短編受賞作「巡査と夏服」を題材にワークショップを行いました。スタッフはもちろんキャストもほとんどが初めての受講生たち。カメラを構える人、マイクの竿を掲げる人、スタートの声を掛ける監督、みんなプロ顔負けでした。シロウトが作ったとは思えないほどの出来でした。(自画自賛ばかバカさん)でしょうか。市内はもとより札幌から京都まで多数の受講生が集い、合宿形式で行った4日間でした。そこには皆の笑顔がありました。
 今年の夏、17回目の函館市長賞を受賞した「函館珈琲」の撮影をプロのスタッフ・キャストと共にオール函館ロケを敢行しました。「シナリオ大賞」から長編6本目の映画化です。映画化は、2年前の受賞式の時すでに決まっていたように思います。それからの紆余曲折が長い間続きましたが・・・。今回も「オー・ド・ヴィ」の時のように応援団(個人・企業の協賛)のみなさんにお世話になっております。また、クラウドファンディングにもずいぶん多くの方が参加してくれています。この場をお借りしましてお礼申し上げます。皆さんの善意に本当に感謝です。
 何と言ってもこの映画を成立させたのは、大町にある「港の庵」との出会いです。ロケハンはかなりの時間を掛けましたが、5人の舞台となるアーティスト・アパートメント「翡翠館」がなかなか見つからずたどり着いたのが「港の庵」でした。“此処だ此処しかない”そんな思いでした。出会いはいつもギリギリの状態の時に神様が与えてくれるのだな?と思った瞬間でした。美術監督の小澤さんを隊長とする美術班の長さんと大塚さんが、見事に5人の部屋とブックカフェを作ってくれました。スクリーンの中でじっくりご覧ください。
 「映画に愛された街・函館」を合い言葉に皆様の支援を頂きながら、新陳代謝を図り、これからも皆さんといっしょに歩いて行けたらと思っております。これからも映画祭は続いていきます。皆様と共に・・・

函館港イルミナシオン映画祭実行委員会
実行委員長 米田哲平